進学校でも起こる残念なこと
去年の秋、高校で起こっていた残念な話。
その頃、私の通う高校ではある選挙が行われていた。
そう、生徒会長を選出する選挙だ。
中学校でも生徒会長選挙が行われるところは多いと思うが、やはり進学校の生徒会長選挙はレベルが高い。
話は上手いし、理念もしっかりしている。
そんな選挙に立候補していたのは、AとB。
残念なことが起こったのは、Bについてだった。
Bは、文系クラスに所属する細身な男子。
Bは、選挙が始まった当初から積極的に活動していて、Aよりもよく見かけたように思える。
しかし…
彼は、変わった人だと認識されていた。
話し方が独特で、本物の政治家のような選挙活動をしていた。
たった、それだけだった。
だが、周囲の視線は冷ややかだった。
Bは、私のいるクラスの教室にも来たことがあったが、見えたのは馬鹿にして笑いながら話を聞くクラスメイトだった。
あり得なかった。
そのクラスメイトは、私ゲラだからどうしても〜と言っていたが、そういう問題ではないだろう。
人の話を聞くときにはそれ相応の態度が必要だ、ということが高校生になっても理解できないのか??
それに、Bが放課後に活動している時も、見えたのはありえない光景だった。
陰で上級生らしき女子生徒2人が、肩を寄せ合いクスクスと笑っている。
私はそれを見ていてとても不快になった。
まるでいじめの傍観者だ。
投票当日も、クラスで聞こえてきたのはあいつ(B)には絶位に入れないわ〜という声。
あいつはどうしても無理。嫌だ。などなど…
いちいちそういう気持ちを表明する必要はあるのか??
結果はみなさんの予想通り。
もちろん、当選したのはAだった。
私がこの経験を通して言いたいのは、嘘でもいいからBのような人に優しく接しろということではない。
たとえそのような人を気持ち悪いと思っても、絶対に投票しないと思っても、それはその人の自由だ。
しかし、そのような気持ちを態度に出してはいけないと思う。
実際に、私も選挙ではBではなく、Aに投票しようと考えていた。
そして、当日もその通りに投票したし、今でもその投票に後悔は無い。
それでも、一部の生徒のBに対するあの態度には失望した。
人を馬鹿にする言動は、周囲の人間だけでなくその人自身をも不幸にする行為だ。
大人が言うようなことかもしれないが、彼らにはもっと人の気持ちが考えられる人になってほしい。
私はそんな人となら、同じ学び舎で勉強したいと思う。