名ばかりJKの色々

名ばかりJKの日々の記録。苦悩は尽きない

三戦目 ラスト!!

いよいよ最後の戦い。



今通う公立高校の2回目の受験。



私はここまで孤独な戦いをしてきた。



誰かと一緒に勉強したことは一度もなかった。



学校には、確かに同じ高校を受けて既に合格した人や、私と同じく2回目を受験する人が複数いた。



しかし、彼らは所詮敵。



今まで学年1位を何度も取ったにも関わらず、一人で落ちぶれていった私。



そんな私にとって、その人たちはれっきとしたライバルになっていたのだ。



だが…











私は最後まで本気を出すことが出来なかった。



その原因は色々あったと思う。



例えば模試。



判定は、基本的には80〜90%の合格率。



また、直近の模試では90%以上の合格率が出ていた。



そこに油断の心が生まれていた。



スマホで情報収集をするのも楽しかった。



受験の当事者であるにも関わらず、まるで在校生であるかのように状況を俯瞰していた。



結果として、勉強時間が減った。



周囲の人も楽観的に捉えていた。



学校の同級生は、もちろん私が受かるはずだと思っていた。



学校は高校受験には保守的な態度を取るようだが、先生にも何か言われたことはなかった。



受験前日の夜にはゲームをしていた。



それくらい安易な気持ちでいた。












そして迎えた本番の日。



私は、また全く緊張していなかった。



いつも通りに朝を迎え、中学の同級生に会い、いつも通りに過ごした。



与えられた問題もいつも通りに解いた。



例年とは若干問題の傾向が違っていたので、驚いた部分もあったが、いつも通りに解いたつもりだった。



しかし…



実力が出し切れなかった。



過去問より明らかに点が低い。



ようやく焦りが生まれた。



母には最初虚偽の点数を報告していた。



これは出来が悪かったことを誰にも心配されたくなかったからだ。



しかし、よくよくネットで情報収集すると、今年はみんな出来が悪かったようだ。



自分は内申点も人並みにある。



たぶん大丈夫だろう、と焦りはすぐに消えた。












そして迎えた結果発表の日。



母と一緒に高校に行く。



人が多い。



自分の番号を探す。



















あった。



私が先に番号を見つけて、指差した。



確かに番号はあった。



でも、














そこに嬉しいという感情はなかった。







特に番狂わせのなかった受験結果。



特に頑張ったわけでもない勉強。



誰かと共有することもなかった受験の苦しみ。



いや、確かに勉強は3年間コツコツ頑張ってそれなりに苦しんだ。



そして、第一志望校に合格した。



だけど、何かが足りなかった。



あまり喜ばなかったということが、次の高校生としての勉強にすぐ気持ちを切り替えられた理由ではあるけど。



本来、高校受験を通して得られるはずの何か。



それが私は、得られなかったような気がする。