二戦目
二戦目。
人生で2回目の受験は私立高校だった。
ここは唯一の滑り止め。
偏差値的に落ちるということはあり得なかったのだが、問題はそこではなかった。
うちの場合は、家計上の問題で特待生になることが必要だった。
必ず特待を取ってこいと直接的に言われたわけではないが、そういう雰囲気はあった。
しかし…
過去問の点数が特待生の基準に届いていなかった。
それどころか、複数あるコースの内の最上位コースに合格することすらできない点数だった。
当然、そのコースの合格点を大きく上回って受験生ははじめて特待生になれる。
受験当日まで不安は拭えなかった。
しかし、本番の感触は予想以上に良かった。
すらすらと入試問題が解ける感覚。
前回の入試とはまるで違う。
なぜか、全ての教科が実力以上にうまく行ったのだ。
そして結果は…
まさかの特待生合格!!
きっと問題との相性が良かったのだろう。
本命校ではない高校の受験で運が味方をしてしまった。
だが、実力でない合格だったとしてもそれは自信につながった。
こうして、私の高校受験二戦目は意外な結果で終わった。
2戦中1勝1敗。
最後の戦いの結末はどうなる!?